200社で唯一「評価に課題はない」と言い切った会社の、たった一つの共通点
これまで200社以上に、目標設定や評価について話を聞いてきました。そのなかで「うちは目標も評価も課題ないですよ」と言い切った会社は、たった一社だけでした。
最初は、よほど立派な評価制度を持っているんだろうと思っていました。でも聞いてみたら、全然違った。その会社がやっていたのは、制度をいじることじゃなくて、ただひたすら1on1を回すことだったんです。
なぜ「1on1」が評価運用の心臓なのか
評価がうまくいかない会社の多くは、期初に目標を立てて、期末に評価する。その間の数ヶ月、目標の話をほとんどしません。だから期末になって「そういえば、何やってたっけ」となる。目標と評価がズレるのは、ある意味で当然なんですよね。
その一社は、ここが決定的に違いました。週1や隔週で、目標について手応えを返し続けている。「ここは良かった」「これはちょっと違う」を、その都度すり合わせる。すると評価の時期がきても、ズレようがない。評価が「最後に点数をつけるイベント」じゃなくて、「日々の対話の確認」になっているんです。
期中の対話さえ回っていれば、評価は自然と決まる。これが、200社見てきて僕がたどり着いた結論です。
でも、多くの1on1は「雑談」で終わる
1on1をやっている会社自体は、実は珍しくありません。でも「やってはいるけど効いていない」ケースがほとんどです。原因はだいたい、1on1が目標とつながっていないこと。
近況を聞いて、雑談して、なんとなく終わる。関係づくりには意味があるけれど、評価運用の観点では機能していない。1on1が評価につながるかどうかは、「目標を題材にしているか」で決まると思っています。
評価につながる1on1にする、3つのこと
特別なテクニックは要りません。その一社がやっていたことを分解すると、だいたいこの3つでした。
- 毎回、目標をひらく:近況だけでなく、期初に立てた目標を実際に画面で開いて「今ここ」を一緒に確認する
- 手応えを返す:できている/ずれている、を曖昧にせず、その場で具体的に伝える
- 方向を調整する:うまくいっていなければ、目標ややり方を一緒に微修正する。期末まで放置しない
この3つを回すだけで、目標は「立てて終わり」から「日々の指針」に変わっていきます。(どのくらいの頻度で手応えを返すか——相手の成長度合いで変える設計は「忙しくてフィードバックできない」は、順番が逆に書きました。)(そもそも1on1は何のための時間か、毎週やっても話すことがなくならない理由は1on1で話すことがなくならない人は、何が違うのかに書きました。)
制度より、対話の積み重ね
立派な評価制度をつくることよりも、日々の対話を積み重ねるほうが、よほど目標と評価のズレを防ぐ。当たり前のようでいて、やり切れている会社はほとんどありません。だからこそ、あの一社の存在は、ずっと僕の頭に残っています。
評価を変えたいなら、まず1on1を「目標を題材にした対話」に変える。そこから始めるのが、いちばんの近道だと思っています。
(1on1を「目標を題材にした対話」にする仕組みは、コレドウのプロダクトで作っています。)
※この記事は「評価運用」を定着させる設計の一部です。全体像はなぜ評価制度は「作っても回らない」のかで書いています。